ABOUT里山公園整備について
美しい里山公園について
美作市では、都市計画区域内の市街地を取り巻く豊かな自然景観を保全し、有効活用するために、
市役所近傍の山林を中心とした約4 k㎡を、「美しい里山公園」という都市公園として整備しました。
暗く鬱蒼としていた森が、間伐等により明るい森に生まれ変わりました。
ウッドチップ舗装された園路や階段、ベンチとテーブルを備えた広場もあり、
森の中を抜けるハイキングコースとしてご利用頂けます。
里山が抱える問題への取り組み
かつて里山は、薪炭材、農業、畜産への利用など、暮らしに関わりながらその機能が保たれてきました。しかし、人間の生活様式の変化、木材価格の低迷、土地所有者の高齢化や不在地主化と相まって、手入れのされない暗い森が増えており、所有者だけでの管理は限界にきています。
また、里山の荒廃は市街地にとっても無関係なことではなく、道路への倒木、景観形成の悪化、保水力低下による土砂災害の発生、獣害の増加等の問題が起きています。このまま里山への関わりをやめてしまえば、地域の活力低下を招き、さらに里山の荒廃が進むという負の循環が懸念されます。
この公園は、こういった里山が抱える問題への取り組みのひとつでもあります。
里山の恵みを次世代に継承するために
里山保全の意義として、環境保全、生態系の維持、災害防止、良好な景観の維持、余暇・教育活動の場の確保、伝統文化の継承等があげられます。これらの公益機能を確保し、手入れされた美しい里山から受ける恵みを広く市民が享受できるよう、都市公園として整備・管理を行います。
公園用地は美作市と里山の所有者が賃借契約を結ぶことで確保し、所有者や市民が公園を通して里山に関わることで、美しい里山を次世代に継承するための好循環をつくります。これにより、まちの環境保護推進や市民の健康増進とともに、関連従事者の雇用創出と観光誘客につながることが期待されます。
活用方法と整備方針
- 自然林は、下草が生える、明るく保水力のある森に戻す。
- 植林は、人工の美しさが鑑賞できる庭園として、林業家とともに協働の森に育てる。
- 谷川の砂防・治山施設は自然災害を学ぶ場にする。
- 荒れた里道を整備し、災害防止に配慮した安全で快適な山歩きができる園路とする。
- 伐採木は、ウッドチッブ舗装材、土砂流出防止柵、薪、炭、ほだ木等に有効活用する。
- 城跡・古墳、歴史民俗資料を見学しやすくし、後世に残す。
- 自然体験型の観光資源として、地域の付加価値を高める。
- 里山に人が入ることで、獣害の減少につなげる。
公園の維持管理について
この公園は都市計画区域内に設置された都市公園であるため、
地方交付税の交付対象となり、公園面積に応じて国税の一部が配分されています。
その財政収入を、公園の維持管理に加え公共福祉等の財源としても使用することで、市の財政を支えています。
市の財政に負担をかけることなく、美しい里山をつくり育てることが可能なのです。